Griftのストーリー(架空の物語)・自社開発企業の採用担当
書類と面接だけでは、候補者の仕事が見えなかった採用担当の話
「Go 3年、マイクロサービスの開発経験あり」。似た経歴書が並ぶなかで、面接では何を聞けばいいのか。自社でサービスを開発する会社で、採用を任された担当者の話です。
「この方は、実際にどんな仕事をしてきたんだろう」
自社でクラウドの業務サービスを開発している会社で、採用を担当している高橋さん(仮名)は、バックエンドエンジニアの募集を任されていました。
書類選考を通った候補者の経歴書には、「Go 3年」「マイクロサービスの開発経験あり」「テスト自動化に注力」と並んでいます。どの方も要件には合っていそうに見えました。
ところが一次面接では、技術の話をどこまで深めればいいのかが分かりません。「テストは書いていましたか」と聞けば、皆さん「はい」と答えます。開発チームのリーダーに同席を頼みたくても、リリース前で毎回は時間を取れませんでした。
面接のあと、高橋さんは候補者がどんな仕事をしてきたのかを自分の言葉で説明できないことに気づきました。
足りなかったのは「面接で聞くことの手がかり」
高橋さんが持っていた材料は、経歴書と、面接での受け答えです。どちらも大切ですが、候補者が実際にどんな変更を、どう確かめながら進めてきたのかまでは分かりません。
聞くことが具体にならないと、面接は経歴書の確認で終わります。候補者にとっても、自分の仕事の進め方を伝える機会が少ないままです。
共有するかどうかは、候補者が決める
高橋さんは二次面接の案内に一文を添えることにしました。「公開しているリポジトリがあれば、Grift CLIの記録を共有していただくこともできます。共有するかどうかはご本人が決めてください。共有しなくても、不利に扱うことはありません」。
候補者の一人、伊藤さん(仮名)は休日に続けている公開リポジトリで、自分のPCから次のように実行しました。
pipx install grift-cli
cd your-repo
grift report
Griftはリポジトリのgit履歴だけを読み、計測にAI(LLM)は使いません。結果は伊藤さんのPCの .grift/ に保存され、どこにも送られません。伊藤さんは結果を読んだうえで、このリポジトリの記録を共有することにしました。
共有された記録には、たとえば次のような値が並んでいました(数値は説明のための例です)。
- 本番コードを変えたコミット92件のうち、37件で同じコミットのテストも変更していた
- コミットは本人の仕事・bot・自動生成物などに分けて数えられていた
- 観測した期間と、使ったGriftのバージョンが書かれていた
点数や順位はありません。あるのは、分子と分母と、測った条件です。
面接で聞くことが変わった
高橋さんはこの記録を合否の判定には使わないと決めていました。代わりに、二次面接の前に開発チームのリーダーと10分だけ話し、聞くことを2つに絞りました。
- テストを書き足すのは、どんな変更のときか
- テストを伴わなかった変更は、どう確かめていたのか
二次面接では、伊藤さんが障害の再発を防ぐために回帰テストを足した話や、急ぎの修正を手で確かめた話を、具体的にしてくれました。リーダーは「経歴書だけでは分からなかった話が聞けた」と話していたそうです。
数値が大きいか小さいかは、話題にしませんでした。記録は、聞くことを具体にするための手がかりとして使われました。
この物語で伝えたいこと
- Griftは候補者を評価したり、順位をつけたり、合否を決めたりするものではありません。数値だけで足切りする使い方は、利用規範で禁止しています
- 実行するのも、何を共有するかを決めるのも、候補者本人です。共有しない候補者を不利に扱わないことも、あわせて伝えてください
- 共有されたのは、本人が選んだリポジトリの記録です。1つの数値だけで判断せず、面接で聞くことを具体にするために使います
この物語の背景にある課題
自社開発企業の採用担当:書類と面接だけでは、候補者の仕事が見えない
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- git履歴から何を取り出し、何を出さないか
- 測る項目と、数値の読み方(分子と分母)
- エンジニア本人と紹介会社さまの使い方
- よくある質問
2026年8月時点(Grift CLI v0.5)の資料です。最新の使い方はGitHubのREADMEをご覧ください。